うねったり、フロントがパカッと開いてしまったりする前髪。「前髪が決まれば大満足なのに…」と思い通りにならないことに不満を抱いていませんか?そんな方にオススメなのが、前髪のストレートパーマ。自然な仕上がりにこだわるスタリスト・YUKIさんの技術をレポートします。
体験する人:稲田さん
くせ毛がお悩みの稲田さん。思い通りにならない前髪に特にストレスを感じています。最近は、抜け毛が増えてきたこと、髪が痩せてきたことも気になってきました。
担当美容師:YUKIさん
お客様にじっくり寄り添えるサロンにこだわり、1名だけのプライベートサロンのオーナーとして独立。きめ細やかなカウンセリング、髪を傷めない施術に定評があります。
今回のモデルは、くせ毛でお悩みの稲田さん。おさまりのいいスタイルをキープするため、ストレートパーマが欠かせません。しかし、何度も施術するとダメージが蓄積するのがストレートパーマのデメリット。髪を傷めたくないけれど、ストレートパーマは続けたいという稲田さんに、YUKIさんはどのような施術で応えるのでしょうか?
YUKI:前回ストレートをかけたのは10ヶ月前でしたね。クセが出てきたのでしっかりまっすぐにさせますが、髪が傷まないようにトリートメントもしてケアしましょう。
カウンセリング
まずは施術の履歴をチェック。いつ、どんな施術をしてきたのかを確認後、なりたいイメージを伺い、どれだけストレートパーマをかけるべきかを判断します。
ストレートパーマの準備は洗髪から。髪表面の汚れが薬剤の浸透を妨げないようシャンプーで洗い流した後、炭酸泉ですすぎます。90秒ほど炭酸泉をかけて、頭皮や髪表面のスタイリング剤や頭皮の汚れを落としたのち、前処理を行います。
まずはシャンプー
YUKI:ダメージが強いと薬剤が入りすぎて、さらにダメージが進みます。髪を傷めないためにも、前処理は必須。ダメージ部分をトリートメントすることで、薬剤が浸透する量をコントロール。髪全体で均一に浸透するようにしていきます。
薬剤を塗布する前にナノミストをじっくりかけます。ナノミストをかけることで薬剤の浸透が促進され、施術時間も短くなります。準備が終われば、いよいよ1剤の塗布です。部分ごとのダメージに合わせて薬剤の強弱を調整しながら、丁寧に塗布していきます。
ナノミストで塗布の準備
時間をおいて薬剤が浸透したら洗い流します。1液によりアルカリに傾いた髪は中性の水すら刺激に感じる状態。ショックを和らげるために中間処理剤をしっかりかけてから流していきます。炭酸泉で残留アルカリもしっかり除去し、アイロン処理に移ります。
YUKI:ストレートがご希望だとしても、ただまっすぐなだけの髪はぺたんとした印象になってしまいます。根元1㎝弱を外すことで、ふんわりと自然な印象に仕上がります。
髪をうすく取り、ゆっくりとアイロンをあてていきます。一か所にあてるのは約2秒。アイロンの時間が長ければダメージが強くなり、少なければしっかりまっすぐになりません。焦らず、しかし、確実に。まっすぐ伸びた仕上がりをイメージしながら、アイロンを動かします。
アイロンでまっすぐに
アイロン後は2液を塗布し、洗い流します。ここでも炭酸泉を使い、薬剤と残留アルカリをしっかり除去。この手間を惜しまないことで、手触りのやわらかな髪質をキープできるのです。
さらにダメージを抑えるため、トリートメントでじっくりケアしていきます。
YUKI:ストレートパーマのあとは、トリートメントをしていただくように皆様にお話ししています。時間が経ってもダメージが出にくくなりますよ。
カットで前髪を調整
シャンプー台からセット面に戻ってドライ。気になるうねりが消え、さらさらのストレートヘアになりました。ハンドブローでもまっすぐに、きれいに流れる仕上がりを見て、稲田さんもにっこり。根元はゆるくかけただけなので、縮毛矯正やストレートパーマにありがちなペタンとした印象もゼロ。気になってきたトップ部分がふっくらと立ち上がり、若々しく見えます。「巻いたり、横に流したりして、印象も変えられますね」と満足していただけました。
ストレートパーマ、仕上がり
アレンジ
施術を終えて…