現在、東京在住の花房さん。昨年神戸から引っ越された後も、わざわざ1.5~2カ月に一回五味さんの元へ通っておられます。「東京でもいくつか美容院に行ってみたのですが、なんか思うスタイルにならなくて。『やっぱり五味さんがいい!』と思い、帰省の際にカットしてもらうことにしました。」
有名美容師が多く在籍する東京に居ながら、あえて神戸の五味さんを訪ねる理由とは?それはカット力の高さにありました。
体験する人:花房さん(33歳)
五味さんが担当して8年目。常にショートヘアをキープしており、いつもオーダーは「おまかせで」。五味さんの技術とセンスに絶大な信頼を寄せています。
担当美容師:五味 宏美さん(36歳)
2016年10月にatelier ZONNEをオープン。旅行が趣味で、これまで旅した国は約30カ国。20代の頃にはイギリス・ウィンブルドンの美容院で働いた経験も。
今回もオーダーは、もちろんショートヘア。五味さんはカラーや長さを確認しながら全体のイメージを膨らませていきます。それはとても丁寧な作業で、長さも「トップは?」「前髪は?」と、一つひとつ花房さんの思いを誠実にくみ取っていきます。
相談の末、今回は秋を意識して落ち着いたカラーに。カットは前下がりにしつつトップは残して重めに、全体的に上品なショートヘアに仕上げることになりました。
五味:「ショートはイメージを変えにくい」と思っておられる方もあるかもしれませんが、トップの長さや重たさでかなり印象を変えることができます。特に、前髪は影響力が大きいですね。パツンと切り揃えるか、横に流すかで雰囲気が全く異なります。
ここまで見ただけでも、五味さんの行き届いた心配りが随所に感じられますが、さらにそれが顕著に表れているのがシャンプースペースです。アンティークテイストなカットスペースと異なり、落ち着いたトーンのライトが灯り心地よいヒーリングミュージックが流れるリラックス空間。シャンプー台にもこだわりが詰まっており、背もたれを倒すとフルフラットになります。しかも、首部分はゲルマニウムを含んだクッション仕様。首に負担がかからず、まるでソファーに寝転がっているようなリラックス状態です。
五味:2016年に店をオープンする時、このシャンプー台にはかなりこだわりました。シャンプーの時間はお客様にリラックスしていただく時間だと思うんです。髪だけでなく頭皮までしっかりマッサージし、できればスパを受けているような心地良さを感じていただきたいですね。なかには気持ち良くて、本当に眠ってしまう方もおられるんですよ。
さてカラーが済んだところで、今回のスタイルでもっとも大切なカットに移ります。五味さんが目指すのは「スタイリングしなくても様になるショートヘア」。どれだけ手間をかけずスタイリングできるかは、ベース作りであるカットで決まると言います。
カウンセリング同様、「前髪はこれくらい切っても大丈夫ですか?」「トップはこのくらいの長さにしましょうか?」と、一つひとつ丁寧に相談しながら切り進めます。
五味さん:花房さんの場合、女性らしく仕上げたいのでトップからハチの部分にかけてできるだけ残し丸いシルエットにします。前髪はもともと浮き癖があるので、重ためにしてまとめやすくしましょう。
また、若々しいおしゃれな雰囲気を出すために重要なのが分け目と襟足です。髪の毛をパキッと分けるとどうしても老けた印象になってしまうので、分け目は曖昧にして立体感を出して。襟足をスッキリさせることで横から見たシルエットが美しくなるんです。
施術を終えて…
カット 5,000円(税別)
カラー 8,500円(税別)