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【神戸のこだわりと、魅力が輝く企業さま】インタビュー vol002 日本酒「福寿」の蔵元、神戸酒心館 支配人 湊本雅和様(前編)

NEWS2018.04.13

Kamistaのコンセプトである「美容師さんのこだわりと魅力」を神戸の〇〇さんの「こだわりと魅力」ということで発信させていただきます。今回は第2弾!

ノーベル賞の晩餐会でもご提供されました日本酒「福寿」の蔵元、神戸酒心館 支配人 湊本雅和(Minatomoto Masakazu)様にインタビューさせていただきました。

お酒は素敵な時間を演出する
コミュニケーションツール
進化と深化その先に(前編)

——— 杜氏(とうじ)さんの美しい手が世界に!綺麗な手をなさっている男性の杜氏さんが、世界的な化粧品のCMに使われているとお伺いしましたが。

冬の間、杜氏の方が、お酒を仕込む時に、熱い蒸したお米に触れることや、麹に触れることがあります。結構、ハードな仕事で手がゴツゴツしているイメージをお持ちになられることが多いのですが、実際には、手はソフトで柔らかくて白っぽい色をしています。あんまり陽に当たらないからと冗談でおっしゃる方もおられますが(笑)実際、綺麗な手をしています。

先日定年退社された蔵人は何度も某外資系化粧品メーカーの海外向けのプロモーションビデオに出演していました。

——— なぜ?オファーが来たのですか?

その化粧品の開発自体、蔵人の手の綺麗なことに驚き、なぜなのかということで始まったようです。高齢で、顔などは、シワが寄ったりしているのに手は綺麗で若々しい。それは麹を触っているからではないか?ということになり、そこから、酵母や、微生物の出す発酵エキスに着眼して開発を始めたという経緯がありました。そのストーリーを表すため、酒蔵での撮影を考えられたようです。香港、中国、オーストラリアなどいろいろな国々からの撮影があり、ハリウッドからケイト・ブランシェットさんもお見えになられましたよ。

——— 酵母などの微生物が手を綺麗にするのですか?

酵素が出るためです。その酵素によって美白が期待できるのです。蔵人の手が年齢に比べると綺麗だということは、昔から言われています。作業している本人は意識していないですが、一般の方たちには興味深いことのようです。

——— では健康的には日本酒はいかがでしょうか?

色々な要素はあるかと思います。サプリメントではないので、あまり健康を目的に飲むということはないかとは思いますが、百薬の長ではありますので。

しかし。飲みすぎるとダメですし、二日酔いになるまで飲むのはもってのほかです。

日本酒を適量飲んでいただくことにより、他のアルコール飲料に比べて、日本酒が一番体が温まりやすく、冷めにくいです。燗(かん)酒の場合は特に、その効用が高く、色々な実験をして確かめられていることです。飲み終わってからの体温低下も非常に緩やかになっていきます。冬はもちろんですが、夏の冷房の効きすぎも女性は体が冷えたりしますし、冬場は職場でショールを羽織って、足元に暖房をなさっておられる方もいるようですが、帰宅され、食事の時に、日本酒も少し召し上がられると体が温まり、お風呂に入っているのと同じ効果があります。体が温まると血液循環と、体液の循環が良くなるので、老廃物の排出を促します。毛細血管も含め血行をよくするということは一番の健康への効果だと私は思っています。

そして、もう一つはリラックスできるということです。副交感神経、交感神経の切り替えをスムーズにしてくれるということで、召し上がってからの後の時間を穏やかに過ごして、就寝するということが健康にもとても大切だと思います。ストレスを抱え、イライラとしたまま寝てしまうと安眠できず、疲れが取れなかったり、体が休まらなかったりしますね。そういったところをリカバーできるでしょう。また、食事をする時に1人ではなく、いろんな人と食事をした場合、お酒を飲んでる時は雄弁にます。たくさんおしゃべりをすることによって、ストレスの発散にも繋がります。お酒を適量に飲むということはそのような意味で健康に良いと考えられます。ワインでいうとボトル半分くらい。日本酒でいうと2合くらいが適量と言われていますが体重により酔い方は変わってきます。いくら飲めるからといって大量に飲むことはよくありません。肝臓の力は大差ありませんので、アルコールの分解能力、アセトアルデヒドの分解酵素の能力も考え合わせ、そういったことが強い人、弱い人と違いがありますから飲めないのに無理することはありません。飲める方は注意して、飲みすぎないようにするということが、一番の健康につながると思います。あと健康的には色々なことが「期待される」とうことで理解されてはいかがでしょうか。

認知症とかガンの予防になるとか、言われていますが、あくまでも期待できる程度です。先ほど申し上げたことの方が、よっぽど期待できると思っています。ネットなどでもすぐ出てきますが、いろんな先生が、色々なことをおっしゃっています。どれもが効用とは言わずに、「効果が期待できる」です。「百薬の長」と言ってもお薬ではありませんのでね(笑)

私の場合で言いますとHDLとLDL、善玉、悪玉のコレステロールの値が非常に良いバランスです。お医者さんからは、血管の病気になることはないねー(笑)と言われています。

——— 他にもご実感持たれている方とかおられるんですか?

適度に飲んでいる人は、善玉が多いと私は聞きますが、でもその人がお医者さんに言われたのは、それにかこつけて飲みすぎたらダメだよと言われたらしいです。肝臓の能力は年とともに落ちてきますからね(笑)今はいいけれど、肝臓の処理が追いつかなくなるようです。本当になんでも適量が大切ですね。

髪を綺麗に整えたら、外に出たくなったり、人と会いたくなったりします。日本酒の場合も同じで、コミュニケーションを取りたくなり、人と会話を楽しみたいということにつながってくる人間の気持ちを前向きするぐらいの飲み方が一番、良いかもしれません。飲みすぎるとネガティブな方もおられますので(笑)

——— 最近の傾向として、女性の日本酒に対して興味が高まってきているように感じますが、いかがですか?

情報集取は女性の方が早くて、積極的なのではないでしょうか。一概に男女では区別できませんが、流行に敏感だったり、キャッチする能力が高かったり、女性同士のコミュニケーションで流行りを捉えたり。インスタグラムなどでも、お店に行く動機が生まれるのではないでしょうか。

そうなると、女性の目利きで見て、良いものが残っていくのではないでしょうか。その中に、日本酒も入っていると期待しますね。

最近、書店には日本酒の本が、もの凄く増えてきています。

昔は、ワインの本が、お酒、料理のコーナーを占拠していたと思います。もちろん、今でもありますが、日本酒の本も相当増えてきていまして、継続して置かれるといいですね。ロングセラーになると嬉しいです。

——— その背景としては何が考えられますか?

いろんな情報を皆さんが求めているということに応じて、切り口の多様な本が増えてきていると思います。昔の日本酒の本ですと、日本酒とはなんぞや、みたいなことや歴史的なことを書いて、残りの3分の2くらいは商品紹介でした。それが、今やありとあらゆる角度で、日本酒のことが書かれています。ワインの本に倣って書いていたり、日本酒独自の視点で書いていたり、中には、こうきたかと感心させられるものもあります。外国人が著者となり書かれたものもあります。

——— 世界的にも注目されているのですね

輸出量も増えています。まだまだこれから成長する市場だと思います。飲む側に興味が出てくると、オープンで多様な情報を知りたくなります。お酒を造る人、研究者、技術職の方は多くの情報を持っていますが、その宝の山を、一般の人は“興味を持たないのでは”という感覚で、今まで表に出さなかったようなものが多いです。実はそれが、多くの人達が求めている情報だということが、わかってきたのだと思います。

その結果、様々な方が日本酒にまつわる情報をいろんな形で表現するケースが増えてきて、その中に外国の方も含まれているのです。日本酒はCOOLだと外国で言われていることを、今の女性はすでに知っていらっしゃるのだと思います。

後編へ続く・・・・・

___ info

株式会社神戸酒心館

〒658-0044神戸市東灘区御影塚町1-8-17

Tel 078-841-1121 / さかばやし 078-841-2612

神戸酒心館ではお車でご来館される方のために60台の無料専用駐車場をご用意しております。ぜひご利用ください。
※未成年者およびお車を運転される方はきき酒、飲酒をご遠慮ください。

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