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米沢 友彦  > Interview

美容師は、お客様の人生の1ページを彩る仕事

Interview2018.07.04

米沢 友彦
SERENO

お客様の髪質を生かし、トレンドを取り入れつつもピッタリ似合う髪型を提案してくれる米沢さん。そのスキルと感度の高さはどのように培われたのでしょうか?そしてヘアスタイルを通して米沢さんが目指す“お客様のお手伝い”とは?これまでの歩みを振り返り美容師という仕事の醍醐味を語っていただきました。

自身のコンプレックス解消が
美容の道を心出した第一歩

米沢さんが美容師になるきっかけはある美容師さんとの出会いだったそう。美容師という職業にどんな印象を得たのでしょうか?

米沢:その美容師さんとの出会いは高校生の時でした。私自身もともとクセのある髪質で、なかなかうまく扱えずずっとコンプレックスを感じていたんです。なかなか満足いく仕上がりにならず美容室も転々としていました。そんな時出会ったのが、先ほどお話した美容師さんです。その方は、パーマもカラーもせず、カットだけで私の思い通りのヘアスタイルを作り上げてくれました。以来、自分もこの方のようにお客様の悩みを解消し、その方の人生を手伝いできる美容師になりたいと思うようになりました。

こうした経験が、米沢さんの美容師としての原点になっているのでしょう。現在も米沢さんはお客様一人ひとりに非常に真摯に向き合っておられます。

お客様の「なりたい」を敏感にキャッチ!
「言わなくてもわかってくれる」安心感

米沢さんの場合、今回のモデル・高見さんのように「おまかせで」とオーダーを受けることが多いそうです。これはお客様の美容師さんへの信頼の証。それに応えられるよう、米沢さんもお客様のヘアスタイルに関する情報から好みの変化までしっかり理解しておられます。しかも高見さんによると、米沢さんは何も言わなくても上手に思いを汲み取りカタチにしてくれるそう。「すぐに気持ちを読み取り『今回はちょっと髪を切りますか?』『カラーを明るくしますか?』と提案してくださるんです。だから、安心しておまかせすることができます」。

米沢:お客様の好みはファッションやメイク、ネイルの色から推測することができます。身につけておられるものをこまめに観察し、変化を読み取ります。

とは言え、わずかな情報から変化を読み解くことはそう簡単なことではありません。お客様を理解するとともに、幅広い美容知識が必要です。米沢さんは普段からヘアスタイルに関わらず、ファッション、メイク、ネイルに至るまでトレンドの情報をいち早くキャッチしています。その情報量は女性の高見さんでも「サプリメント、脱毛、スキンケアまで本当に詳しいんです!」と驚くほど。

米沢:スタイリストだからと言ってヘアスタイルのことだけわかっていたらいいというわけではありません。そもそも、その年のトレンドはテーマカラーが決まり、そこからファッション、ヘアスタイル…へと展開されていきます。感度の高いお客様のお手伝いをさせていただくには、私自身も美容全般の知識・情報が必要です。

お客様から圧倒的な支持を得る理由は、こうした日頃の意識の高さにあるのでしょう。

「前回と同じ」とオーダーされても
「全く同じ」であってはいけない。

今回モデルをされた高見さんの他、米沢さんには5年前のOPEN以来、長くお付き合いされているお客様が大勢おられます。そんな方々に対し米沢さんが努めておられることは、「前回と一緒はない」ということです。

米沢:長くお付き合いさせていただく上で、自分自身常に成長し新しいデザインをご提案できるよう心がけています。例えば1ヵ月ぶりにいらっしゃって「前回と一緒」とオーダーをされたとしましょう。オーダーは「前回と一緒」だとしても、自分自身はこの1ヵ月間勉強を重ねて変化しているわけですから、何か新しいものを感じていただけるようなんらかの変化、工夫をしたいと思っています。

取材の最後、米沢さんに「美容師としての醍醐味は?」と聞くと、「お客様の人生を彩るお手伝いができること」と答えてくれました。お客様の個性を生かし、新たな自分の魅力を引き出してくれる米沢さん。その根底には、お客様一人ひとりの感情の変化を繊細に読み取る優しさがあります。年々変化していく自分を常に輝かせてくれる、パートナーとも言える美容師さんだと思いました。

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