美容師として積み重ねた経験をお客様の笑顔のために

Interview2017.10.10

五味 宏美
atelier ZONNE

ショートヘアに定評があり、担当するお客様の80％はショートヘアという五味さん。ご自身も大の“ショート好き”で強いこだわりを持っておられます。ヘアスタイルを通して五味さんが目指すこととは？仕事に対する熱い思いを伺いました。

五味：私がショートヘアにこだわるようになったのは、イギリスから帰国後日本で初めて働いたお店の店長の影響です。その方は当時、美容資材メーカー「ヴィダルサスーン」のチャンピオンにまでなった方で、日本でも数少ない認定講師も務めておられました。本当に高度な技術をお持ちでしたが、なかでもショートヘアは抜群でした。美容師として初めの一歩を踏み出す段階で、この方から直々に指導を受けられたのはラッキーでしたね。基礎をきっちりと固めてもらえたと思っています。

五味さんの元には、花房さんをはじめ多くのショートヘアのお客様が集まります。なかには、「ショートヘアにしてもらったお陰で人生が変わりました！」「こんな美容師さんを探していたんです！」と、初来店以来足しげく通うお客様も少なくありません。師匠譲りの技術面はもちろんのこと、五味さんの豊かな感性も人気の秘訣のようです。

五味：その点に関しては、海外での美容師経験も大きいと思います。美容の専門学校で2年学んだ後、イギリスのウィンブルドンにある美容室で働いていたのですが、お店にはヨーロッパ、アジア、中南米など30カ国ぐらいのスタッフが働き、さまざまな感性に触れることができました。お客さまに関しても、いろんな髪質の方の施術を経験でき貴重な体験をさせていただいたと思います。
また、日本に比べるとイギリスの方がトレンドに敏感。5～6年は先を行っているんではないでしょうか？特にカラーは本当に多彩でオールハイライトやツートーンなどそれまで日本ではしたことがないカラーを施術する機会に恵まれました。

また逆に日本のサービス力の高さにも改めて気づかされたと言います。「リラックスしてほしい」とこだわりぬいたシャンプースペースや、一つひとつ確認しながらカットを進めていく姿勢など、「お客様のために」とどこまでも丁寧に接する五味さんのスタイルはこうした海外での経験も影響しているのでしょう。

五味：私は、基本的に髪型はお客様と一緒に作り上げていくものだと思っているんです。私がいくら「完璧！」と思えるヘアスタイルにしても、お客様が満足されていなければ意味がありません。お客様の思いに寄り添い、話合いながら進めていきたいんです。
もしよろしければ、ご自身の好みや生活スタイルはどんどん聞かせていただきたいですね。やっぱり、ライフスタイルによりしっくりくるスタイルを提案させていただきたいので。もしお話なさらない場合も、プライベートを不躾に聞くことはしませんが、会話の端々からできる限りライフスタイルを考えそれに合ったスタイルに仕上げるよう心掛けています。例えば「普段仕事で帽子をかぶることが多いんです」とおっしゃれば、「看護師さんかな？」と考え院内で浮かないスタイルを提案することも。また逆に、奇抜なスタイルも得意なので、刈り上げやアシンメトリーなどのご要望もお待ちしています！

五味さんは今後、再度海外に渡り美容師としてより多くの人と関わりたいと考えています。プライベートでも旅行が趣味で、学生時代を含めると約30カ国旅した経験を持つ五味さん。とてもグローバルな展開を思い描いておられるのですが、その根底にあるのは極めてシンプルな思いです。

五味：私はお客様に喜んでもらえる仕事がしたいんです。自分がこれまで培った技術によってもっといろんな国の方々に、もっとたくさんの方々に関わり、一人ひとりに喜んでいただきたい。美容師という仕事を通してたくさんの人の人生に関わり、生活がより豊かにより充実したものになるようお手伝いさせてもらいたいんです。

ショートヘアの腕前はもちろん、何事にも前向きな五味さんと話すと視野が開けて気持ちまで明るくなるよう。花房さんも「一緒にいると、まるで友達のような気分になります」とその人柄には信頼を寄せています。
美容の技術だけでなく、一人の女性としても非常に魅力的なスタイリストさんです。

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