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久保田 光代  > Interview

プロの役割とは、本人も気づいていない魅力を引き出してあげること

Interview2017.08.30

久保田 光代
FLOW

新たな魅力を引き出すデザイン提案やカウンセリングに定評があるFLOW。オーナーであり、デザイナーとして活躍する久保田さんは、数え切れないほどのお客様のイメージチェンジをしてきました。“おまかせ”とオーダーされるお客様にどのように寄り添ってスタイルを提案するのか?久保田さんの哲学を伺いました。

“おまかせ”という言葉の奥にあるものを探る

久保田:私を指名していただくお客様は、ほとんどが“おまかせ”。なりたいイメージはあっても、どうしたらいいのがわからない。だから、プロに決めて欲しいと思っているし、美容師もプロとして積極的に提案しないといけないと思うんです。

お客様のリクエストに応えたいという気持ちから、「どんなスタイルがいいですか?」と細かくイメージを確認するのもひとつの手段です。しかし、お客様の描くイメージに近づく半面、お客様が知っているデザインから脱せず、提案の可能性を狭めてしまうデメリットもあります。

久保田:“おまかせ”と言われると、新しい驚きをどんどん提供するようにしています。自分では自分の魅力がわからないからプロに提案してほしい、気づかなかった魅力を発見したい、という気持ちが“おまかせ”なのだと思います。

忘れられないお客様との出会い

久保田さんには忘れられない経験があります。沈んだ表情をした新規のお客様が“おまかせ”をオーダー。顎のラインがきれいだったので、バッサリ切ることを提案すると泣き出したのです。「整形をして顎の形を変えた。気づいて、褒めてもらえてうれしかったんです」。泣きながら語ったお客様は、髪型を変えたことがきっかけで、服装もメイクもイメージチェンジ。どんどんオシャレになっていきました。

久保田:自分では似合うと思い込んでいることも、他人から見ると変えたほうがいいこともあります。それを引き出すのが、プロの仕事だと思います。自分がどういう方向に進みたいのかがわからない方や、他人からの目線で変えたい方、髪に悩みがあるならぜひ相談してほしい。力になれると思います。

勉強をやめないことが大切。
ヘアメイクにも挑戦

トレンドを提案しつづける美容師は、新しいことに挑戦することも必要。久保田さんも5年前からヘアメイクの勉強を始めました。

久保田:自分のお店を持ってからは、スタッフを育てることに必死でした。それはそれで充実していたのですが、次第に自分が楽しめなくなって…もっと美容を楽しみたくてヘアメイクの勉強を始めました。

神戸コレクション、東京ランウェイをはじめ、さまざまなショーに参加。ランウェイを歩くモデルに施術するヘアメイクは一般のお客様に施すものとは大きく異なり、新たな刺激もいっぱいです。

久保田:ショーに参加することで、いち早く最新のファッションやトレンドを知ることができるようになりました。美容やアパレル関係のお客様も多いので、学んだ情報がとても役に立っています。

新しいチャレンジを楽しみ、お客様やスタッフに発信し続ける久保田さん。今後のチャレンジにも注目です。

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