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西原 みゆき  > Interview

西原さんの『似合わせヘア』はなぜ『私』に似合うのか。

Interview2017.07.29

西原 みゆき
PEAR+L

今回取材させていただいた西原さんのコンセプトは『似合わせヘア』。それだけでも十分興味津々ですが、これを支えているのが『骨格スタイル分析』というちょっと聞き慣れない方法です。西原さんの『似合わせヘア』はどのように生みだされたのか、じっくりインタビューします。

まずは美容師さんになったきっかけと、似合わせヘアの誕生秘話を教えてください。

西原:きっかけは小さい頃からの憧れです。スタイリストになりたての20代のころは私と同世代のお客様が多かったので時代に合わせた流行のスタイルを作ってきたのですが、歳を重ねて経験を積むにつれ、価値観や考えが変わってきたんです。美容師の仕事って目の前のお客様をキレイにするだけではなく、様々な可能性を秘めた仕事だと今は感じています。これは自分の世界観というか、自分の表現したい女性像を作品にして撮影してもらうようになって気づいたことなのですが、『流行っている』より、『自分に似合うこと』のほうが大人の女性には大切で、その方がよりその人らしさが出て、その人だけの『素敵』が作れそうと。これが『似合わせヘア』の誕生につながっていると思います。

西原:『似合わせ』というのは感覚的なイメージがあると思いますが、私の場合はそれだけでなく骨格スタイル分析という理論に基づいた診断を取り入れ、全身を分析させていただいた上で全身トータルで見たときに美しく見えるカットを施します。診断結果を元にその人の持つ良さとコンプレックスとを足し引きしてバランスを整え、スタイルアップして見えるように仕上げます。

『骨格スタイル分析』とは具体的にはどんな方法ですか?

西原:似合う洋服を選ぶためによく利用される診断方法です。ご自身の持つ骨格や筋肉・脂肪のつき方などを元に診断するのですが、これをヘアスタイルにも応用しています。骨格スタイル分析は客観的に自分を知ってもらうために取り入れていますので、お客様が自分に何が似合うのかがわからない。似合う長さや質感、形に迷っていらっしゃる時にさせていただきます。ご自身で似合うものがわかってらっしゃる方やなりたいスタイルが決まっていらっしゃる方にはご提案しないことが多いです。お客様ご自身が心地いいと感じるものが一番ですから。

西原:自分の骨格の特徴を知れば似合うファッションやヘアスタイルがわかりますし、またその診断結果と違ったスタイルになりたい場合はご相談しながら似合わせていきます。骨格がどのタイプであれ、それが原因でお洒落の幅を狭めるなんて楽しくないですからね。また、お肌の色でも似合う色が変わってくるのでパーソナルカラー診断も学んでいます。そのためどんな洋服が似合うかも時々相談されますよ。ヘアスタイルはあくまでもお客様自身を引き立たせるもの。髪だけが目立ちすぎるのは良くないと思っています。目標は『似合うヘアスタイル』ではなく『素敵な自分』ですね。

では、得意なテイストについてお聞かせください。

西原:60~70年代のクラシック映画が好きなので、かっこいい可愛らしさが得意で好きですね。ちょうどこの頃の女優さんは強くてしなやかでとびきり可愛くて、ファッションもとても素敵。特に『風と共に去りぬ』のヒロインの女性像が好きですね。そのため私の理想は『外国人っぽいやわらかなかっこよさ』。サロンホームページのイメージビジュアルが外国人なのもそれが理由です。今日のモデルさんもジェーン・バーキンに似てるでしょ?

このお店のオープン時にあまり告知しなかったのに多くのお客様がご来店くださったこと、それに私を慕ってくれるスタッフがいるのは嬉しいですよね、と西原さん。どうやら彼女の筋の通ったかっこよさにも、お客様もスタッフも惹きつけられているようです。

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