「サロン帰りはキレイだけど、髪を洗ったら再現できない」「自分でスタイリングだと、しっくりこない」など、毎日のセットに困っていませんか?サロン帰りがキレイなのは、当たり前。自宅でのスタイリングやアレンジでキレイを毎日楽しんでほしいというスタイリスト・坂本 千穂さんの技術をレポートします。
体験する人:藍原さん(32歳)
すとんとしたストレートヘアが魅力的ですが、ご自身ではふわっとしたニュアンスが出ないのがお悩みです。自宅でのスタイリングやアレンジができるよう、コツもしっかり教えてほしいと毎回坂本さんにリクエストしているそう。
担当美容師:坂本 千穂さん(37歳)
2011年にealeをオープン。アレンジの仕方を丁寧に伝えるなど、サロン帰りだけでなく、毎日ずっとキレイでいられるスタイル提案に定評があります。一級師範の免許を持ち、着付も行うなどトータルでお客様の美をサポートしています。
今回のモデルは、ealeでも販売しているアクセサリーのデザイナーである藍原さん。制作のときは髪を束ねることが多いので、アップにしてもキレイ、おろしたらふんわりニュアンスが出るボブスタイルにしたいというリクエスト。直毛でニュアンスを出しにくいという藍原さんに坂本さんはどのようにアプローチするのでしょうか?
坂本:ハーフアップにした見え方は、こんな感じになります。首元におろす髪の量はこのぐらいでいいですか?
まずはカウンセリング。なりたいイメージをヒアリングし、普段のスタイリングやアレンジ方法も伺って、スタイルを提案していきます。結んだときにどう見えるかを鏡で確認しながら、仕上がりイメージをお客様と共有。今回は、ハーフアップにしたときに髪がはらはらと落ちてこない長さにすることになりました。コテで外ハネに巻くなど、アレンジも楽しめるデザインにしていきます。
イメージが決まれば、まずはシャンプー。無添加のシャンプーで髪をいたわりながら汚れをオフします。お客様にゆったりとリラックスしていただきたいという思いから、シャンプー中はお客様に話しかけないというのが、坂本さんのこだわり。リンパが流れるようにツボを刺激しながら、シャンプーを続けます。
シャンプー台から鏡の前に戻り、カットをスタート。最近よくしているアレンジを伺いながらブロッキング。最近は内巻きが多かったから外巻きにもしてみたい。でも、わざとらしい感じになってしまう…雑談を交えながら、お好みやお悩みをヒアリングしていきます。
坂本:何気ない会話からこそ、お客様のお悩み、なりたいスタイルが見えてくるんです。スタイルの話ばかりしていてもお客様は疲れるだけだと思うので、ふわっとした会話から少しずつ引き出していくようにしています。
ボブスタイルは、ハーフアップにしやすいよう前下がりに。ふんわり感を出すためには毛量を減らすことも大切ですが、表面を削ってしまうとはねてしまいます。内側に隙間を作ることで、スタイリングをしたときに軽い束感が出るようにします。
全体がカットできたら、ブローをして仕上がりを確認。このとき、お客様が自宅でもできるように、ハンドブローで仕上げます。根元から毛先に向かって自然に流れるように、手ぐしでドライ。さらに、毛先を調整。ときに髪を持ち上げ、ハーフアップにした仕上がりも確認しながら、細部を作りこんでいきます。
坂本:スタイリングの仕方を説明しますね。まずは時間がないときの簡単スタイリングから。ウェット系のスタイリング剤を手のひらに伸ばして、外ハネになるように髪をつかんでつけていってください。
スタイリングを複数パターン伝えるのも、坂本さんのこだわりです。お客様が自宅でもできるよう、簡単に可愛く仕上がるコツをしっかりレクチャー。
坂本:時間があるときは、コテで巻いてみてください。外巻き、内巻きを重ねるとランダムな印象になりますよ。ドライ系のスタイリング剤で、ぐしゃっと髪をつかんで空気を入れるようなイメージでボリュームを出すと、無造作ヘアになります。セミウェット系なら、エレガントな雰囲気になります。ハーフアップだったら、こんなイメージになりますね…。
スタイリング剤の違いでどうイメージが変わるのか?ハーフアップにするとどう見えるのか?言葉で説明するのではなく、少なくとも2パターンは作ってご提案。「このスタイリング剤だと簡単にキレイにできそう!」と藍原さんも笑顔に。自宅でスタイリングやアレンジができれば、キレイはずっと続きます。これこそが、ずっと笑顔でいられる坂本さんのスタイルの秘密です。
施術を終えて…
カット 5,000円(税別)