今回のモデルはショートスタイルが定番の藤﨑さん。1ヶ月半ごとにdeemに通い、スッキリとしたスタイルを保たれています。年々強くなってきたクセが気になるなどリクエストを伺い、シャンプーから施術をスタートします。
体験する人:藤﨑さん
15年間、往復3時間以上かけて滋賀から通うお客様。最近クセが強くなってきたのがお悩みです。夏らしく軽く見え、スタイリングがラクな髪型を希望されています。
担当美容師:宮内 誠さん
大阪、神戸、東京、イギリスで経験を重ね、2001年にdeemをオープン。ほぼ宣伝はしていませんが、口コミで来店されるお客様が多数。個性を生かしたスタイル提案、再現性の高いカットに定評があります。
宮内:何度もご来店いただいているお客様でも、まずは髪質のチェックから。「前回と同じはず」と思うのは禁物。コームでいろんな方向に動かして、頭の形や毛の落ち方、流れ方をチェックします。
何度も何度もコームで髪を梳き、仕上がりイメージが頭の中で明確になったらカットをスタート。まずはトップ、次に、サイド、後頭部と切っていきます。宮内さんのカットはウェットカット。少し乾いたら霧吹きでしっかり水分を与えます。
宮内:僕の持論は「どれだけ頭の中でイメージができるか?」。しっかり髪を濡らして、乾いた時のことを想像しながら切ります。ドライカットだと目に見えているものを切ることになる。そうすると想像力が働かず、手を動かすだけになってしまいます。
カットが単なる作業にならないよう、あえて濡らして切るのが宮内さん流。カットするたびにコームで髪を梳き、イメージ通りの髪の流れ方になっているかを確認。鏡を見つめる目は真剣そのものです。
毛量が少ない耳後ろや襟足もダッカールで細かくブロッキングしながらカットしていきます。藤﨑さんの髪はサラサラとした質感で、ボリュームが出にくいのが特徴。下の髪が上の髪を支える土台となってくれるように、落ちる髪が引っかかる角ができるようなイメージで切っていきます。ひとつのカットが次のカットを生かす布石となるよう、仕上がりを計算しながら、しっかり時間をかけます。
宮内:全体のスタイルが決まったら、セニングでボリュームを落としていきます。コームで髪をすくい、髪の重さを測りながらどこにハサミを入れるかをしっかり考えて切っていきます。
カットもいよいよ終盤。ドライヤーで髪を乾かし、仕上がりをチェック。コームで何度も髪を梳き、イメージしていたような落ち方をするか?ボリュームの出具合は十分か?しっかりチェックしたあと、切り足りない箇所、細かなニュアンスをドライカットで調整します。
宮内:経験を重ねるにつれて、ドライカットの時間が短くなっていますね。最終的にはゼロになるのが理想。イメージ通りに切れたってことですから。
シャンプー台で軽く流して、仕上げをします。セニングで量を落とした部分にドライヤーをかけると、空気を膨らみふっくらしたスタイルに仕上がります。手ぐしでも簡単に決まるショートスタイルが完成しました。
何度も頭の形や髪のクセを確認しながらカットしているため、気になるクセも目立たないスタイルに。「この状態が伸びても続くから、宮内さんに切ってほしくて通うんです」満足そうな藤﨑さんの表情には、宮内さんへの大きな信頼が浮かんでいました。
施術を終えて…
カット 5,500円(税別)