「肌はターンオーバーするけれど、髪はターンオーバーできない。だから、髪をいたわることが大切」と語る神渡さん。傷んだ毛先が気になるアシスタント・小寺さんをモデルに、ダメージレスな施術を紹介してもらいました。
体験する人:小寺さん(22歳)
manoaのアシスタント。直毛のためボリュームが出にくいのがお悩み。胸上までのロングヘアにするため伸ばしている途中。ダメージによるパサつきが気になっています。
担当美容師:神渡 夏樹さん
女性スタッフだけの美容室manoaのオーナー。ダメージレスにこだわる施術と明るい接客で多くのお客様の信頼を得ています。美容室は苦手だけどmanoaは大好きという方も多数。
まずはカウンセリングでなりたいイメージをヒアリング。明るくなりすぎたカラーを落ち着かせ、ダメージが気になる毛先をカットしたいというリクエストを受けて、まずはカラーの準備を行います。
神渡:かなり明るくなっていますね。根元の方はレベル10で、毛先がレベル11ぐらい。今と同じぐらいの明るさはキープしつつ、落ち着いた色味にするということでよろしいですか?
神渡さんは色見本を見ながら丁寧に説明。「ちょっと明るく」「ちょっと暗く」というニュアンスだけでは、お客様に仕上がりイメージは伝わりません。色見本を見せることで、微妙な明暗のすり合わせを行います。ダメージ度合いをチェックしてカラー剤の強さを調整し塗布していきます。
神渡:レベル10以上の髪はカラー剤の入り方も早くなります。色ムラも出やすくなるので、手早く塗っていきます。
カラーが終わるとシャンプーへ。manoaでは、オーガニックとケミカルの中間に位置する“ドクターズコスメ”に分類される栄養価の高いシャンプーを使用しています。オレンジ、ミント、ベルガモット、ハイビスカスミント、無香料の中から香りを選んでいただきシャンプー開始。自分好みの香りに包まれながらのシャンプーは極上のリラックスタイムです。
神渡:美容師はお客様に直接触れるお仕事。手から気持ちが伝わると思うんです。黙々と手を動かすんじゃなく「気持ちいいって思ってもらえますように」「キレイになりますように」って念じながらシャンプーしています。
manoaではカラーやパーマなど、カット単体メニュー以外の施術をしたお客様にはトリートメントのサービスをしています。ダメージを少しでも軽減してほしいという神渡さんのポリシーです。
シャンプーが終わった後はカットへ。通常は濡れた状態で切ってから仕上げとしてドライカットを行いますが、小寺さんは毛先を切る程度なのでドライカットのみ。キューティクルに逆らわないように上からドライヤーをあて乾かしていきます。「乾かすのではなく、水分を髪の中に閉じ込めるようなイメージ」と語る神渡さん。何気ない工程にも気持ちをこめて行うスタイルが、多くのお客様の心をとらえている理由だと言えます。
全体が乾いたら毛先をカット。まだまだ伸ばす予定なので、枝毛や切れ毛になりそうなところを切り、バランスを整えていきます。
いよいよ仕上げです。「直毛だから型がつきにくい」「ふわっとしたイメージに仕上がらない」というお悩みを抱える小寺さんに、神渡さんはセットしながらコツを説明していきます。
神渡:コテに髪を巻いた後、時間をおいている方が多いんですが、実はダメージを与えているだけで効果がありません。しっかり型をつけるコツは、髪をしっかり引っ張ってテンションをかけた状態で巻くこと。毛糸もゆるく結ぶと型がつきませんが、引っ張って結ぶと型がつきますよね。
スタイリングのお悩みを引き出し、わかりやすい例えで説明しながら仕上げていきます。ダメージがなくなった髪に、透明感のあるカラーが映え、ふんわりやさしい印象に仕上がりました。指通りも抜群になった仕上がりに、「伸ばし続ける自信が出ました」と、ロングヘアへの意欲を高めた小寺さんでした。
施術を終えて…